『やらない夫にはただ一つ心残りがあるようです』を読んだ

『やらない夫にはただ一つ心残りがあるようです』を読んだ

• 完結　５話
• オリジナル
• 現代　SF　シリアス
• やらない夫にはただ一つ心残りがあるようです　目次(やらない夫オンリーブログ)

あらすじ

老衰でいよいよ最期というやらない夫の前に神様が現れて、過去を一つだけ修正してもらえる話。

レビュー

感動ものです。泣かない人はそうそういないんじゃなかろうかと思うよく出来た作品です。最後の衝撃の事実を知った瞬間に配役を思い出して震えます。あーもうこれ以上言ってはいけない。やっぱ短いからね。短編のレビューはネタバレが本当怖い。

ここであえて揚げ足をとるとするなら、『ただ一つ心残り』と言ってますが、心残りはたくさんあります。その中から一つ選ぶのが正解です。話のメインはもくもくと過去の欝イベントを見せつけられることです。最期にひどい仕打ちです。心残りなんて誰にでもあるもので、むしろやらない夫は金持ちの家に生まれて、勉強もスポーツも出来て、仕事も成功して、嫁ももらって、超勝ち組です。その最期に余計なことを思い出させてひどい仕打ちです。神様のご褒美というより嫌がらせです。まぁでも嫌がらせされて当然の人物ではある。

あとは、ギャグが一切ないのがポイント高いです。冗談って思いつくと入れたくなっちゃうよね。よく耐えたと思います。無駄のない構成の短編シリアスでした。